トピックス

カンボジア・スタディ・ツアーに参加して

トピックス大学 発達教育学部

9月上旬から約1週間、児童養護施設 房総双葉学園施設長の小木曽宏先生主催の「カンボジア・スタディ・ツアー」にゼミ生2名とともに参加しました。
カンボジアには悲しい歴史があります。特に1970年代の「ポル・ポト政権」時代には多くの国民が強制労働に従事させられ、医者、教師、技術者等の知識層やその家族は殺害されました。その結果、社会で活躍すべき重要な年代の人たちの多くを失ってしまったのです。そして教育は荒廃し、貧困状態に苦しむ人たちが多く生じてしまいました。
現在のカンボジアは、海外からの支援を受けながら復興の途上にあります。私たちは首都プノンペンに向かったのですが、そこは「富」と「貧」が混在している都市でした。建築中の高層ビルやマンションなどが多くみられ、日本と同規模の大きなイオンモールもあります。一方で、交通量の非常に多い路上で物を売る小さな子どもたちもしばしば見かけました。
そのような状況の中で、今回は保護者から虐待を受けたり、経済的に困窮している家庭の子どもや路上で生活しているストリートチルドレンを一時的に保護し、子どもたちとその家族を支援している団体と障害のある人が地域で生活するための支援をしている団体等の見学、そして子どもたちや利用者との交流の機会を持ちました。
子どもたちはさまざまな困難を背負っているにもかかわらず、とてもすてきな笑顔で学生と関わってくれました。国は違いますが「子どもたちに責任のないこの状況の改善のために何かできないか?」という思いを強く持ちました。

発達教育学部 発達支援教育学科
教授 宮下裕一


子どもたちとの関わりの一場面

施設の庭で一緒に遊びました

プノンペンにある大きな広場の一角

学生の感想

今回カンボジア・スタディ・ツアーに参加させて頂きました。初めての環境、日本とは全く違った子どもたちの現状にただただ驚くことばかりでした。テレビやネットでカンボジアの現状は知っていたつもりでしたが、実際に目で見て感じ、考え、子どもたちと触れ合い、現地の方にお話を聞いて、イメージしていたことと現実の差を実感しました。子どもたちのキラキラで優しい笑顔に心が温まり、厳しい現状に自分の無力さを感じる場面がありました。これは実際に現地に足を運び、カンボジアの子どもたちと関わる事がなければ感じる事が出来ない自分の中でとても貴重な経験になったと思います。日本からのお土産を渡すととても喜んでくれて、大事そうに持っていた一本のペンを私にあげると差し出してくれる女の子がいました。私は大事な物だから持っていてねと断りましたが、カンボジアの子どもたちの素直で温かい心が伝わって来ました。自分たちが持っている豊かな部分を他の人にも分け与えてあげられる心がとても素敵で、私もそんな人になりたいと子どもたちから学ぶ事がたくさんありました。今回は1週間という長いようで短い期間でしたが、それ以上の感動や発見がありました。これを今回のことに留めず、現地で感じた思いを形にするには何ができるのか考えていきたいと思います。

発達教育学部 発達支援教育学科
3年 洲鎌 麗七

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