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『2019年度 若手・女性研究者奨励金』を獲得しました。

短大 こども未来学科

このたび、日本私立学校振興・共済事業団による「2019年度 若手・女性研究者奨励金」を獲得し、過日、贈呈式に出席しました。

 

採択された研究テーマは、「保育者養成研修のインストラクショナル・デザイン」です。インストラクショナル・デザインとは、簡単に言えば、「学ぶ仕組みづくり」です。

保育士資格を取得するためには、本学のような保育士養成課程のある大学等に進学するほかに、独学で国家試験を受験する方法があります。この研究は、このように「大学に通わずに国家試験のみで保育士資格を取得する人に対し、大学の教員が講習をすることが必要だと思います!」ということを提案することが目的の一つです。

 

保育園等の現場に出たら、すぐに子どもや保護者、周囲の先生たちとの輪に入って仕事をしなくてはなりません。養成校では、そのための準備として、多様な演習や実習が用意されています。学生はそこで少しずつ実践力を身につけていき、十分に準備をしてから現場に就職します。一方で、筆記試験のみで資格を取得した人は、同じ資格を持っていても、実践経験がありません。就職してからとても困ることになってしまいます。そこで、私は大学の公開講座という場を活用して、このような人たちを対象とした保育実技の講習を企画しています。

 

この講習では、手遊び・童謡・パネルシアター・ペープサート等、保育の専門家でないと聞き慣れないような保育教材について、基礎的なことを扱います。また、普段は学校に所属しておらず、別の仕事をしていたり、家庭の主婦であったりする社会人が講習の対象なので、いつでもどこでも学習できるように、スマートホンやタブレットで視聴できる動画教材を作成します。これを実際に活用してもらった結果、効果があったのかどうかについて、分析する予定です。

 

この奨励金は、全国の私立大学の若手・女性教員が対象なので、採択された研究は、医学・物理学・生物学・教育学・農学・社会学・文学……と、本当に多種多様です。その中のひとつとして、「保育の音楽教育研究」を採択していただいたことを、とても嬉しく思います。子どもたちのよりよい保育のために、大学教員としてできることを考えていきたいと思っています。

短大 児童障害福祉専攻 助教 長嶺章子

奨励金贈呈書を手にする長嶺先生

 

 

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