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大学 発達教育学部 授業紹介「身体・運動能力発達論」

大学 発達教育学部

「身体・運動能力発達論」 発達教育学部 保育・発達基礎科目

ヒトの身体と運動能力は、生まれてから常に発達し続けます。ヒトは3000g前後で生まれてきますが、身体の大きさは、身長で約4倍、体重では約20倍にも成長していきます。ヒトの身体の成長のスピードは一定ではないことは経験的にはわかると思いますが、どうしてなのでしょうか? この授業では、まずこのヒトの身体の成長のメカニズムをしっかりと学びます。

また、生まれてすぐの時には何もできなかった赤ちゃんが、ハイハイをするようになって、立ち、そして歩くようになります。手も物を掴むだけでなく、小さなものを指で器用に扱ったりできるようになります。これらのヒト特有の基礎運動能力である二足歩行や器用な手の運動は教わってできるようになったことではありません。このような基礎的な運動能力がどのようにして獲得されるようになったかについても学んでいきます。

基礎的な運動能力を獲得して、4-5歳くらいになるとさらに複雑な動きを含む運動遊びやスポーツをするようになります。この時、誰もが子どもの運動能力を伸ばしてあげたいと考えると思います。最新の科学的な知見より、子どもの運動能力を大きく向上させられる具体的な時期や運動やトレーニングなどが明らかになり、これらに基づいて、子どもの運動能力をさらに向上できる方法が考案されています。本授業では最新の理論に基づいた運動学習の仕組みとそれを向上させる方法についても扱います。

最近の子どもは、親の世代よりも体格(身長・体重)は向上していますが、50m走、ソフトボール投げなどの運動能力は低くなっていることが知られています。この体力低下問題は未だ解決されていません。しかし、本授業でヒトの身体と運動能力の基礎的な理論をしっかりと学んだ学生が、将来的に自分の受け持った子どもたちの運動能力を伸ばして、元気で運動好きな子どもを増やすことができる指導者になってくれればと思っています。

                    植草学園大学 発達教育学部 発達支援教育学科 講師 遠藤 隆志

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