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大学 発達教育学部 算数の面白さを味わう授業をめざして 初等算数教育通論

大学 発達教育学部

この授業では、「なぜ、どのような算数を、どのように教えるか」ということを、具体的な教材を基にして考えていきます。第1回目の授業は「指を使った九九」と「100を言ったら負けゲーム」を実践し、その算数的背景を探るという授業でした。80名を上回る学生は皆とても意欲的に取り組んでいました。その一場面を紹介します。

大学 発達教育学部 発達支援教育学科 教授 京極 邦明

 

■指を使った九九

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9×5を指で示す

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6×9を指で示す

折った左手小指が5を示します。
左の残りの指が40、右の指が5を表し、
あわせて45です。
左手が6、右手が9を表します。
また、立てた指があわせて5本で50、
折った指が4×1=4で、あわせて54です。

このようなことは、9×4とか、8×7などでもできることを確かめ、そのわけを考えてみました。この学習について、受講者からは、次のような感想が寄せられました。なお、この教材は児童・生徒の実態を考えて取り入れるという慎重さも必要です。

 

◆学生の感想

小学生に足し算を教えたとき、指を使って視覚的に伝えていましたが、掛け算となるとどう教えれば分かりやすいのか、伝わりやすいのか悩んでいたので、指を使った九九は、伝達手段として掛け算の入り口部分に活用すると伝わりやすいのだと思いました。小学校時代から苦手な算数が、数の考え方を変えればこんなに楽しいものなのだと自分自身で感じられたので、この感動を子どもたちに伝えたいです。

発達教育学部 1年 女子

 

9の段のかけ算をもしも忘れてしまったら、指で簡単にできるので、とても役に立つと思いました。私は算数は嫌いですが、先生の教え方などでやる気も違うし、教員になった時、算数嫌いの子のためにどう教えていくべきか、自分がこの授業を受けていきながら考えていきたいと思います。算数には答えが必ずあるので、解き方やいろいろな発見をしていくことで、算数を少しでも好きになれれば良いと思いました。

発達教育学部 4年 女子

 

 

■「100を言ったら負け」ゲーム

2人で交互に1から100までの整数を、最大8個まで順に言うというだけのゲームです。実は、このゲームには後手必勝ということが仕組まれています。学生たちはゲームを楽しみつつ、その仕組みを徐々に見破ることができました。

 

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◆学生の感想

100を言ったら負けというゲームは、小さい頃にやったことがありましたが、何も考えない運のゲームだと思っていました。しかし、99の約数で区切っていくと勝てると知って驚きました。数を使うことの楽しさを子どもにもわかってもらえるのではないかと思いました。

発達教育学部 1年 女子

 

『100を言ったら負け』全くルールがつかめなかったが、説明されるとわかった。感動した。なにげなく遊んでいた内容にまさか必勝法があるとは思わなかった。100を言ったら負けということは99を言ったら勝ち、99を言うためには自分の番に99の約数言っていけば勝てると、勝利までの過程を考えるうちに数学的思考に自然とつながっていく。

発達教育学部 1年 男子

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