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大学 発達教育学部 「初等算数科教育通論」の授業の紹介

大学 発達教育学部

「初等算数科教育通論」の5回目の電卓を使った授業(平成27年10月23日 さくらホール 受講者114名)を紹介します。この授業のねらいは、電卓というツールのもつよさを理解するとともに、それを活用して数の感覚を豊かにすることの意義を明らかにすることにあります。

 

取り組んだ問題は、以下のようなものでした。

問1 1212÷101=12   345345÷1001=345   67896789÷10001=6789
などを電卓で確かめ、その仕組みを探る。

問2 12345679×8×9=888888888   12345679×7×9=777777777
などを電卓で確かめ、その仕組みを探る。

問3 数字の5と+,-,×,÷,=,M+,M-,MRだけを使って17をつくる。
Ex. 5+5+5, M+,5÷5,M+,5÷5,M+,MR
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写真は問3に対して、個別に、あるいは2人で組になって取り組んでいる場面を撮影したものです。主体的(能動的)・協動的な学習が難しい状況ですが、電卓というツールを用いて、主体的(能動的)・協動的に取り組んでいる受講生もいることを垣間見ることができました。


この授業を振り返って、8人の受講者が次のように述べています。今後もこのような姿勢で授業に取り組めば、大きな成果が得られると思います。

発達教育学部 教授 京極 邦明

 

 学生の感想

「算数を勉強すればするほど奥が深いと毎回思います。全く違う数字の3桁を2回繰り返して、7と11と13で割っていけば、どうしてもとの3桁の数字になるのか不思議に思ったし、この法則を考えた人もすごいと思いました。普段何気なく使っている数字にもまだいろいろな秘密が隠れているのかと思うとワクワクしました。」

 

「5だけを使って17を作るのは無理だと思った。でも必死に考えて周りの人と相談しながら頑張ってみたら、なんとか理解することが出来てすごくスッキリした。頭をたくさんひねらせてひどく頭が疲れました。電卓の謎は未だに解決することは出来なかったけど、もっと詳しく追求していけば何かヒントを得られるかもしれない」

 

「素数を使った問題がすごいと思いました。最初は意味がわからなくてすごく嫌だったけれど、自分で101,1001で割ると123123が123になったり自分でやり方を見つけて発見できたときは嬉しかったです。算数はわからないとおもしろくないけど、自分で発見できたときの喜びは大きいと思いました。新しく電卓の機能も少しわかって良かったです。」

 

「今日の電卓を使った授業は楽しかったです。新たな発見や新しい発見がたくさんありました。たくさん頭を使ったけど、それによって導きだされた答えが17ぴったりになったときすごくスッキリして嬉しかったです。算数はあまり得意じゃなく、好きではないけど、今日の授業はとても楽しかったです。」

 

「今日はいろいろな計算を電卓を使ってやりました。素数で割ると最後は自分の選んだ3桁の数字になって、すごく驚きました。また、普段使っている電卓にある「MC」「M+」「MR」などの意味も全然分からないので、知ってとても勉強になりました。そして、改めて電卓はすごく便利でよくできているなと思いました。ありがとうございました。」

 

「電卓での計算は様々なおもしろさがあり、楽しかったです。・・・(中略)・・・最初選んだ数字に戻るのはとても驚きました。子どもに豆知識として教えたらとても楽しいのではないかと思いました。6桁でなくても2桁→11  4桁→101  8桁→10001とふやしたりへらしたりすればできるというのも新たに発見できてよかったです。」

 

「今まで知らなかった計算の方式を知り、とても驚きました。他にもたくさん知らない方式があるのだろうと思いました。方式をたくさん知っているといろいろな計算が簡単に出来るようになるし、算数が楽しくなるのかと思いました。電卓のM+やM―は使ったことがなかったので、改めて電卓の便利さを感じました。」

 

「最近あまり電卓を使う機会がなかったのですが、今回の授業で電卓を使っていろいろなことができるのだとわかりました。・・・中略・・・ある数を掛けることによって同じ数字に戻るとわかって驚きました。計算は面白いと感じました。5だけを使って17にする問題では、やみくもに5を使うのではなく17に注目して計算することが大事であることがわかりました。」

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