学位授与方針及び教育課程編成・実施方針
本学は、こども未来学科の1学科からなる。加えて、専攻科に特別支援教育専攻を設けている。
【学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)と学修成果】
徳育(心の教育)を教育の根幹とする建学の精神ならびに学則第1条に定める目的に基づき学修に励み、高い感性と確かな知識・実践力を身に付け、共生社会の実現と地域社会の発展に貢献し得る有為な人材として、卒業を迎えた者に短期大学士の学位を授与します。
こども未来学科 学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
児童福祉を基礎とした乳幼児保育・教育、障害福祉を学修し、「保育士資格」及び「幼稚園教論二種免許状」を取得することを卒業要件とする。加えて、「特別支援学校教論二種免許状」(選択)の科目、卒業研究等、本学科独自の科目を通して障害福祉・教育の学修を深め、以下に掲げる資質及び能力を身につけ、所定の単位を取得した学生に卒業を認定し、「短期大学士(幼児福祉学)」の学位を授与する。
①全ての人々から信頼される高い人間観・論理観
②福祉や教育の従事者として必要な、福祉や教育の基本理念と専門的知識
③児童障害福祉に関する専門的技能と心豊かな人間性に裏打ちされた優れた実践力
学修成果
(1)全ての人から信頼される高い人間観・倫理観
■・他者に共感でき、相手の立場に立って考えられる。
■・乳幼児等の気持ちや思いを受け止めることの大切さを理解し、共感し気持ちを分かち合うことができる。
■・特別なニーズのある乳幼児等を始め、多様な人たちの存在を認め合える心を有している。
■・人権擁護の視点、職業倫理を身につけている。
(2)福祉や教育の従事者として必要な、福祉や教育の基本理念と専門的知識
■・障害のある人もない人も誰もが共に生きる共生社会の理念を理解している。
■・乳幼児の保育・教育の意義や基本理念を理解している。
■・保育分野における諸活動やその技術・方法等で、得手な分野を有しており、関係職員とのコミュニケーション能力や協働性を備え、協力しあう力・姿勢が身についている。
■・地域の子育て支援に関心を持つとともに、保護者の悩みを受け止めるためには円滑なコミュニケーションが大切であることを理解している。
■・保育所・幼稚園・障害児施設等の関係施設や小学校等との相互交流・移行支援の意義を理解し、連携推進に関心をもっている。
■・「幼児福祉」の研究に関心を持ち、主体的に勉学を進めていける。
(3)児童障害福祉に関する専門的技能と心豊かな人間性に裏打ちされた優れた実践力
■・乳幼児等の発達と生活に関する知識を基盤に、乳幼児等の育ちを見通しながら計画的かつ具体的に保育を構想する基礎的・基本的な力及び実践力を身につけている。
■・障害のある乳幼児、外国籍の乳幼児等の特別なニーズについての基本的な知識とインクルーシブ保育や教育の理念を理解し、その実現のための基礎的指導・支援力が身についている。
■・障害等のために特別なニーズのある乳幼児・児童等に、適切な支援的対応をすることの意義を理解し、基礎的な支援的対応力を身につけている。
【教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)】
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる資質・能力を修得し、教育上の目的を達成するために、授業科目を体系的に編成し教育課程を構成するとともに、学修成果を評価します。授業科目は各専攻に対応した資格・免許の取得ができるように編成するとともに、ナンバリングを付し、学修段階を明確にして、1年次より専門科目を導入し、基礎から学べるようにする。
科目の構成と学修内容
(1)共通基礎科目
■コンピュータ概論、総合英語、スポーツ・レクリエーションなどを通して広く豊かな教養、身体の健康、コミュニケーション能力を高めます。授業科目「道徳と福祉の心」を必修とし建学の理念及び共生社会・インクルーシブ社会実現への本学の基本的姿勢の理解を図る。
(2)専門科目
■専門分野に従って、専門科目を設定する。専門科目に、本学を特色づける障害者と触れ合いのできる体験や実習を取り入れた科目を設定する。また学修の体系に応じて、必修科目、選択科目の区分を設け、合わせて学修の順序に応じて履修学年を指定する。
■保育士資格・幼稚園教論二種免許状の取得を必修とする課程編成を行う。さらに、特別支援学校教論二種免許状をはじめ、社会福祉主事任用資格、レクリエーション・インストラクター資格、ピアヘルパー資格などに関連する資格・免許も取得できるよう教育課程を編成する。
(3)キャリア形成及び主体的学修
■社会人・職業人としての資質・能力を育成するために、キャリア形成を推進するための科目を設けるとともに、進路に応じたボランティア活動、インターンシップ活動を設定する科目を設け、学生の主体的な学修を支援する。
(4)卒業研究
■学修の専門性を深め、課題を分析、考察する能力を高めるために、2年次には、「卒業研究」を必修とし、学生各自が課題を設定し、論文等にまとめることにより2年間の学修成果を確認する。
学修方法
(1)授業は、講義、演習、実技に区分して行います。学生の主体的な学修を促し、学修効果を高めるために、これらの方法を適宜交えたり、教育機器やICT技術を活用する。
(2)保育所・幼稚園・学校・施設等の見学や実習により職業を体験する機会を設け、職業人としての実践的な能力を高める。
育成する資質・能力等と授業科目との関係
ア.共通基礎科目で育成する資質・能力等
■豊かな人間性に基づく道徳心と高い倫理観を持つ人材の育成については、すべての授業科目において留意して教育に当たるとともに、特に必修科目「道徳と福祉の心」の授業において建学の精神を含めて学修します。また共通基礎科目を通して基本的な教養を身につけます。
イ.専門科目において育成する資質・能力等
■専攻別に以下の区分により科目を構成し、専門的知識、技能、実践力を学修します。
1.[保育士に関する資質・能力]
1-1 保育の本質・目的に関する科目
1-2 保育の対象の理解に関する科目
1-3 保育の内容・方法に関する科目
1-4 保育実習に関する科目
1-5 総合演習に関する科目
2.[幼稚園教論に関する資質・能力]
2-1 領域及び保育内容の指導法に関する科目
2-2 教育の基礎的理解に関する科目
2-3 道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目
2-4 教育実践に関する科目
2-5 大学が独自に設定する科目
3.[特別支援学校教論に関する資質・能力]
3-1 特別支援教育の基礎理論に関する科目
3-2 知的障害、肢体不自由及び病弱の領域に関する科目
3-3 前項以外の障害の領域に関する科目
3-4 教育実践に関する科目
4.[キャリア形成]
社会人・職業人としての資質能力を主体的に形成していくための「キャリア演習」「インターンシップ」等の科目
5.[専門ゼミナール]
「卒業研究」専門領域の知識や理解を深め、課題解決力を高める科目
【学習成果の評価と可視化(アセスメント・ポリシー)】
卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる資質・能力を以下のように評価し可視化する。
(1)学習者評価
■学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる1~3の資質・能力について「資質能力自己研鑽票」に「基づいて学生自身が毎年度学修の自己評価を行う。
(2)卒業時評価
■学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる2~3の資質・能力について、学生個人レベル、学科・専攻レベルで卒業研究提出時に行う。学生個人の学修評価は、「卒業研究評価ルーブリック」に基づいて教員が行う。学科の教育評価は、学生ルーブリックの集計により行う。
(3)学修過程評価
■学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる2~3の資質・能力についての学修到達状況は、アセスメントツールを用いて、1年次、2年次に学生個人レベル、学科レベルで行う。また、学科の教育評価として、年次に応じた進級評価、実技評価を参照する。
(4)各科目の成績評価
■各科目ではシラバスに記載している方法で毎学期の成績評価を行う。学生個人の学修評価としては、修得単位数及びGPA値により評価する。学科の教育評価は履修者数、単位修得数、GPA値により評価する。なお、学科が編成する授業科目に対しては、授業アンケートにより学生の評価を得る。
その他、学修基礎技能をその評価
■授業で育てるレポート、プレゼンテーションなどのスキルなどについては、各スキル評価ルーブリックを用いて評価する。