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令和3(2021)年度 千葉県長期研修生:植草学園短期大学で学んで

NEWS短大 こども未来学科

植草学園大学・植草学園短期大学では、各地の教育委員会・教育センターから委託され、現職の小学校や特別支援学校等の先生方を研究生として受け入れています。
本学の大きな特色は、“特別支援教育”“障害のある子どもの支援”等について深く学べることにあります。毎年、数名の先生方が研究生として本学で学び、本学の教員・学生とともに、研究テーマを追究します。
令和3(2021)年度は2名の先生が研究生として植草学園短期大学に在籍し、研究を深めてきました。障害等により学びにくさを感じている子どもたち、そしてその子どもたちを支える先生方の役に立つ素晴らしい研究成果を収めました。その成果報告書は「植草学園大学附属図書館」に寄贈されています。また、『植草学園短期大学 紀要第23号』(2022.3)にもその一部が収録されています。
ぜひ、ご覧ください。

こども未来学科 佐藤愼二

研究テーマ:
『児童の自己理解の深まりと自己肯定感の高まりを目指した自立活動の授業実践
-各関係機関と連携した児童の実態把握と「じこしょうかいブック」作りを通して-』

いすみ市立東海小学校 教諭  大桃 友加里

 佐藤愼二教授より「特別支援教育とは」また、「各関係機関との連携について」等、多くのことを教えていただきました。
研究主題「児童の自己理解の深まりと自己肯定感の高まりを目指した自立活動の授業実践-各関係機関と連携した児童の実態把握と『じこしょうかいブック』作りを通して-」では、「自立活動」、「自己理解」、「自己肯定感」、「各関係機関との連携」をキーワードとして一年間研究に取り組んできました。本研究を通して、子どもたちの「今」と「未来」を見据えた授業実践と地域社会との関わり、自立活動が様々な活動への基盤となっていること等、改めて自立活動の重要性を感じることができました。
この長期研修では、私自身が抱えている自立活動への課題を明らかにすることの他に、多くの先生方が悩まれている自立活動の在り方や指導内容等についてヒントとなることを提示できるようにすること、そして、地域における特別支援教育の充実を目指して臨んできました。
“一人ひとりの人間性を大切にした教育”
“誰をも優しく包み込む共生社会を実現する”という植草学園短期大学の学園ビジョンの下で研究に取り組むことができたこと、そして、佐藤教授と多くの時間を共に過ごし、研究に励むことができた日々は、私の宝物です。
なかなか収束を見せない新型コロナウイルス感染症とにらめっこの長期研修生活ではありましたが、多くの方々に支えられ研究に取り組むことができたことを忘れず、今後も子どもたち一人一人に寄り添った教育を目指して励んでいきたいと思います。
一年間本当にありがとうございました。

研究テーマ:
『通常の学級に在籍する支援を要する児童の「気付き」と早期支援
―支援内容検討ガイドの作成と評価―』

市原市立辰巳台西小学校 教諭 鏡 良幸

 1年間、千葉県長期研修生として、佐藤愼二教授の下で学ばせていただきました。今までの子供たちと一緒に過ごす日々から一転、学校現場を離れて研究に明け暮れる毎日で、とても刺激的な時間でした。私の研究は、特別支援教育を通常の学級でももっと身近にという思いから始まりました。そこで「通常の学級に在籍する児童への気付きと早期支援の充実」「校内支援体制の充実」のためのガイドを作成しました。通常の学級に在籍する児童には、自分の困りの原因に気付かず、静かに困っているケースも少なくありません。教師がいかに気付いて支援を充実させていくかが重要であると考えます。研究は行き詰まることが多かったのですが、佐藤先生には常に温かく道筋をお示しいただくとともに、たくさんの励ましをいただきました。まだまだ発展させる必要はあるものの、佐藤先生のおかげで、通常の学級の支援の指標となるガイドが完成できたと考えております。ありがとうございました。研究の他にも、植草学園での生活を通して多くの先生との出会いや研修の機会等がありました。このような充実した環境を与えていただいた植草学園短期大学、大学の方々の多くのサポートに感謝しております。ありがとうございました。                             4月からは子供たちと共に過ごす日々に戻りますが、この一年で学んだことを生かし、精進してまいります。すべての子供がその子らしく学校生活を送ることができるよう、今後も努力してまいります。

 


左から   大桃先生   佐藤教授  鏡先生

 

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