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学びのユニバーサルデサインと5歳児の教育

大学 発達教育学部

2019年3月、ハワイ州の幼稚園を見学する機会がありました。アメリカの幼稚園と小学校は就学年齢を5-12と表記し、幼稚園は小学校に併設されています。

 

アメリカで広く普及している「学びのユニバーサルデザイン・ガイドライン」では、「学習の障害は子どもの中にあるのではなく、カリキュラムにある」と考えています。ガイドラインの重要な授業改善のポイントは、

 

①  提示に関すること
②  行動と表出に関すること
③  取り組みに関すること

 

の3つです。

 

幼稚園においても①の提示に関することでは、分かりやすい教材提示がされていました。

幼稚園の廊下の壁面には「ことばの木」が描かれていました。

「ことばの木」は子どもが自由にアルファベットを並べて、単語を構成できる教材となっていました(下の写真)。

ことばの木

 

子どもたち自身の感謝の思いが表現された「感謝のスープ」が大きく描かれていました(下の写真)。

感謝のスープ

見学した小学校は26カ国語を母語とする児童が通っていました。

 

日本の現場においても外国籍の子ども等、多様な子どもの存在は増えています。歴史や文化が異なるので日本と一概に比較することはできません。

日本の5歳児の教育が分かりやすい視覚情報の提示を、意図的に行うことで、多様性(ダイバーシティー)に対応した教育が一層推進されるのかもしれません。

植草学園大学 発達教育学部 准教授 栗原ひとみ

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