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知的障害特別支援学校教科用図書「くらしに役立つシリーズ」がグッドデザイン賞2024金賞を受賞しました

トピックス 受験生向け大学 発達教育学部

 このたび、東洋館出版社から刊行された知的障害特別支援学校教科用図書「くらしに役立つシリーズ」が、日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞2024において、グッドデザイン賞金賞(受賞対象中トップ20)を受賞いたしました(受賞主体は、デザインを担当した株式会社ADDIXです)。
 本シリーズの「くらしに役立つ国語」では、本学名誉教授の名古屋恒彦先生、准教授の髙瀬浩司先生が編集や執筆に携わっています。
 株式会社東洋館出版社や株式会社ADDIXのスタッフをはじめ、編著に携わった研究者や教員らの協働により作りあげられた本書について、見た目のデザインや可読性などはもちろんのこと、本書の意義や工夫を凝らした構成などによる学びやすさが高く評価されました。
 ぜひ、多くの学校や学生の皆さんにもご活用いただき、生徒達の豊かな学びの一助にしていただければ幸いです。

<審査委員の評価コメント>
特別支援学校に通う高校生たちは、卒業後に一人暮らしを始めたり、福祉施設に入所したり、親元でそのまま暮らしたりしながら、生活支援を受けつつ仕事を始めることが多いとされている。そのような将来環境の中、夏休みの宿題ドリルを代用するなど教員の工夫により学びは継続されてきた。しかし将来の生活と距離のある学びは、多くの人々にとって悩みの種であったと考えられる。この「くらしに役立つ」シリーズは、教科書の存在そのものをリデザインし、学びと暮らしをどのように結びつけるか、今の日本社会でどう生きていく方法があるのか、どのように接点を増やすかを示す教科書として、また教員をサポートする教科書として高く評価された。グラフィックのわかりやすさも評価されているが、特に企画者や監修者など、関わったチーム全体の「高校生たちの将来環境を変えたい」という強い思いがプロダクトを通して感じられる点が際立っている。もはや教科書というよりは、ホールアースカタログやホールライフカタログのような存在である。この教科書はつくり手の勇気と、社会の中でどう有機的に生きていくかの道を示しており、「当たり前にデザインされてきたもの」に対して、誰に向けて、どのようにデザインすべきかを考え直し、未来を示すプロダクトである。

(GOOD DESIGN AWARD 受賞ギャラリー2024 HPより引用)
GOOD DESIGN AWARD 受賞ギャラリー2024 ホームページ
https://www.g-mark.org/gallery/winners/26229

東洋館出版社 2024年度版「くらしに役立つ」シリーズ ホームページ
https://www.toyokan.co.jp/pages/kurashiniyakudatsu

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