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発達教育学部 ゼミの先輩が勤務する「まつど育成会」の施設を訪問しました。

大学 発達教育学部

この春卒業した、ゼミ生の熊倉真美さん、三浦菜摘さん、一昨年卒業の藤本美穂さんが勤務する、まつど育成会の施設を訪問させていただきました。
まつど育成会は、松戸市の障害のある方の保護者が力を合わせて設立し、10年前に入所施設「まつぼっくり」を立ち上げ、その後、通所型の施設、グループホームと利用者の方のニーズに合わせて、多くの事業所が設立されてきています。
今回は、その中の『マロンカフェ』『グループホーム』『まつぼっくり』『あゆーる』『マロン工房』の5ヶ所を訪問しました。それぞれの事業所ごとに、利用者の方にニーズに応じた特徴がありました。「」はゼミ生の感想です。
 

最初に訪問したのは『マロンカフェ』
この日のメニューはスープ、サラダ、キーマカレー、デザート、コーヒーでした。一人の方が4人分ずつ責任を持って料理をするとのことでした。自信を持って作り、運んでくださったことが笑顔から伝わってきました。
「マロンカフェは、利用者の方が調理や接客に携わる仕組みになっていて、
働いている方は、すごく丁寧に料理を運んで下さり、済んだお皿を積極的に下げる姿も印象的で、キラキラとし笑顔で接客されていました。
カレーは野菜がたくさん入っていて、美味しかったです!」

次に訪問したのは、『まつぼっくり』
入居している方、それぞれの個性あふれる個室と、のびやかなリビングルーム、利用者の方の暮らしのスケジュールに応じて入浴できるお風呂などが特徴です。

「まつぼっくりは、とても清潔感があり、壁の装飾などにこだわっていて、明るく落ち着いた環境で、支援者の方の思いや、利用者の方の人柄が表れているような施設でした。」
「作業所スペースは、住居スペースから少し離れていて、分離されていることで、気持ちのコントロールがしやすくなるとのことでした。」

 


卒業生の藤本さんが歓迎してくれました。

作業スペ-ス:本格的な織機

次は『グループホーム』です。強度行動障害の方が生活されているとのことですが、大変落ち着いて暮らしているそうです。
「ある家の環境に合わせるのではなく、利用者の方に合わせた家を建て、その環境の中でできることを増やしていくといことに、大変感動しました。特に、机や椅子をどうやって固定するかという考えではなく、机を低くして、掘りごたつのように座るという斬新なデザインに驚きました。」

 

次は『あゆーる』です。
近隣の企業スズキ機工の商品のベルハンマーの箱詰め作業を請け負い、利用者の方が検品した後、あゆーるくんシールを貼ります。シールにより、障害者の働きをお知らせし理解を広げています。

 

「あゆーるでは、ひとつひとつの仕事を丁寧に行っていて、仕事だけでなく、エアロビクスでは楽しそうに身体を動かしていました。」

最後に『マロン工房』に行きました。
「作業所エリアとパンの製造販売をするエリアがありました。障害に状況によってエリアが分かれていました。」「5つにつながっているソファーを分けることにより、一人一つという感覚で座るそうです。」「支援者が疲れていると、大丈夫?と心配してくれる利用者さんがいるそうです。支援する側のことばかけを聞いていて、同じように返すのだと思いました。」

 

「職員の方が明るく、利用者との距離も近いことを肌で感じることができ、非常に有益な時間だった。町の中にあるカフェは近隣住民との触れ合いの場になっていると思った。」
「利用者の方も職員の方も、とてもいきいきしていらっしゃるという印象が強く残りました。その雰囲気を作っているのも職員の方同士のチームワークや保護者の方との連携、利用者の方への強い思いが関わっているのだと感じました。特別支援学校の教員を目指していますが、このような作業所や施設のことも考え、こどもたちの将来を見据えて支援ができるようになりたいと思いました。」

加藤ゼミでは、専攻を超えて先輩たちの職場を訪問したり、いろいろな学校の授業を参観させていただいたりして、学生の間にしかできない経験をし、視野を広げていきたいと思っています。先輩の活躍が楽しみで、私自身の励みでもあり、植草学園の伝統がつながって欲しいと考えています。

発達教育学部 准教授
加藤 悦子

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