教育課程を通じて修得が期待される知識・能力の体系　〈植草学園大学〉

【教育課程の概要】

〈両学部に共通の教育課程上の枠組みと教養教育〉

科目を大きな区分として，教養教育科目と専門教育科目の２群をもって構成している。

教養教育科目は，人類に共通に求められる知識や思考法を養うこと（教養教育）及び専門分野の学習への橋渡しとなる基礎的学力を養うことを目的としている。教養教育科目は，両学部共通の内容である。

徳育を教育の根幹としている本学の理念を定着させることをねらいとして科目「人間と道徳」の履修や学生生活の指導場面等を通じて徳性の涵養を図っている。

〈専門教育〉

専門教育科目には，それぞれの学部・学科の教育研究領域を充足するように専門の科目を配置している。

専門教育科目は，専門分野における基礎的・基本的な内容の科目を専門基礎科目として配置しより高度で専門的な内容の科目を専門科目として配置している。これによって，基礎的・基本的な科目から専門性の高い科目へと履修できるようにしている。また，専門分野に関する特定のテーマについて，学生が自主的に研究を行い，成果をまとめる科目として「卒業研究」を置いている。

〈発達教育学部の専門教育〉

発達教育学部の専門教育科目においては，その基礎的な科目，総合的な理解に関する科目を専門基礎科目に置き，専門性の高い科目を専門科目に置いている。

専門教育科目には，幼児の保育，幼児・児童の教育，特別支援教育の領域を含んでいる。領域ごとに科目群をまとめた小区分を設けて配置している。

本学部は，障害を持つ子どもの支援や教育(特別支援教育)に関する知識や能力を身につけることに特色がある。専門科目においては，卒業要件として特別支援教育に関する科目22単位の履修を義務づけている。これによって，小学校教諭，幼稚園教諭，保育士の免許や資格を取得する場合にあっても，特別支援に関する知識と能力を備えた人材を養成するようにしている。

又，学生が関心の強い専門分野を深く考究し，それぞれの目指す方向に適切な指導を受けることができるように第３・４学年の学生を対象として科目「専門ゼミナール」を置いて，専門分野における強い部分，得意分野を持つことができるようにしている。

発達教育学部・専門教育科目の構成

　〈保健医療学部の専門教育〉

保健医療学部においては，理学療法に関わる幅広い学問体系を修めるため，基礎的・基本的な内容の科目及び近接領域に関する科目を専門基礎科目に配置し，理学療法に関する科目を専門教育科目に位置づけ，より高度で専門的な内容の科目を専門科目に配置している。これによって，基礎的・基本的な科目から専門性の高い科目へと履修できるようにしている。

専門基礎科目においては，人間関係や行動について，専門職として必要な援助の原理と方法に関する科目及び基礎，臨床，社会医学に関する科目等を配置して，専門科目学修の基盤を形成できるようにしている。科目としては，解剖学，生理学，神経内科学など理学療法に関する基礎的な科目及び理学療法学に隣接する作業療法学，障害者・高齢者の福祉などの科目を配置している。

専門科目においては，理学療法を実践するための知識，技術を身につけることができるように理学療法の専門分野に関する理論，実習，研究法，セミナー，評価学などの科目を配置している骨関節系，中枢神経系，内部障害疾患系，地域リハビリテーション等の専門科目及び実習関係科目の学修を通して専門に関する知識を豊かにするとともに，実践力を高めるようにしている。

特に，実践力の総合的評価法は，医学教育等で用いられているＯＳＣＥ（Objective Structured Clinical Examination）を例にして実施する。この方法は，模擬患者に対して学生が模擬理学療法士となり，課題を実施し，教員や外部評価者（他施設の理学療法士）が評価する方法である。これにより，卒後の臨床の実際に役立てようとするものである。

【修得が期待される知識・能力】

〈発達教育学部〉

1. 保育及び教育に関する専門的な知識と能力を備え，保育と教育を総合的に把握し，併せて軽度発達障害や学習障害など特別なニーズのある幼児・児童に対応する能力　　（卒業要件）
2. 小学校教諭としての専門知識と児童を指導する能力。併せて，特別支援に関する基礎的な知識と支援能力　　（小学校教育専攻，特別支援教育専攻）
3. 特別支援教育の分野における最新の専門的知識と支援能力　　（小学校教育専攻）
4. 幼稚園教諭としての専門知識と幼児を教育する能力。併せて，特別支援に関する基礎的な知識と支援能力 　　（幼稚園教育専攻）
5. 保育士としての専門知識と保育能力。併せて，特別支援に関する基礎的な知識と支援能力 （保育士コース）

  〈保健医療学部〉

1. 幅広い教養と医療に関する高度な知識・技術
2. 医療，保健分野における実践能力
3. 地域リハビリテーションに関する知識・技術
4. 地域において障害者の自立を支援する能力
5. リハビリテーションに関する新たな知識・技術を継続して学習する能力